暮らしがギュッと詰まっていた門前町の面影。『T2』秋号の取材で、兵庫県美方郡香美町森に行ってきました。

但馬の地域情報雑誌T2の取材では、昔の但馬地域の暮らしや歴史に触れ
今の但馬の暮らしを伝える裏路地探険ページがあります。

例年はコロナで実施されていませんが
T2の読者様と編集部で但馬地域の町を
ガイドの方と一緒に探検できる企画が特徴となっております。

以前の号のお便りでも、また探検に行きたいといった読者の方々が居られ
その反響に驚きと同時に嬉しく思いました。
まだまだ酷暑の続く日々ですのでお体にお気をつけてお過ごし下さい。

今回は秋号の取材で、兵庫県美方郡香美町森へ行っていきました。
入り口にはモニュメントがお出迎え。


看板の矢印通りに左に曲がると、今はあまり使われなくなった旧道が続きます。
少し道幅は狭かったですが、静かで歩きやすかったです。

ある程度歩いていくと、一定の区間に石が建っていたり
用水路には、昔はよく使われていたという”洗い場”がとても自然な形で何箇所も発見しました。
これはこの地域がお寺の門前に形作られていた町として、生活の中心になっていたという歴史を示すものです。

お城のような石垣を持つ立派な大乗寺。
江戸中期の画家、円山応挙やその一門の画家たちの襖絵などがたくさんあるので
「応挙寺」の名で親しまれているそうです。

敷地が広く、とても大きな樹木がお寺を見下ろしている風景を見るだけでも
インパクトがあります。

同行してくださった地元のガイドさんは幼少期はここでも遊んでいたそう。
それが少し羨ましくなってしまいました。
おそらく地域の特性がない限り、誰もが出来る経験ではないのでしょうか。

お寺のほかに現存していないものも多いですが、駄菓子屋・お米屋・鍬(くわ)屋・地元酒造(香住鶴旧蔵)…。
住んでいる場所で生活に必要な大半のものが揃っていたそうです。

町では柿の木をよく見かけました。
一般民家に樹齢350年のものがあるというので、覗きに行ったところ
今でも実を付けるのでと干し柿を頂いてしまいました。
歴史ある木の実を食べるというのは、とても嬉しかったです。

ここでは詳しく書けませんが各箇所に歴史の詰まったのどかな場所でした。
葉が色づく頃「T2」秋号を発行予定していますので、もうしばらくお待ちください。

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